輸入した食品を日本で販売するには、日本語の表示ラベルが要ります。原産国のパッケージにシールを貼る形が一般的ですが、何を書くかは食品表示法で決まっており、貼り忘れや書き漏れはそのまま法令違反になります。
輸入食品にも日本語表示の義務がある
食品表示法に基づく日本語表示は輸入食品にも義務づけられており、名称から栄養成分表示まで、基本項目を漏れなく記載する必要があります。おおむね次のような内容です。
- 名称
- 原材料名(添加物を含む)
- 内容量
- 賞味期限または消費期限
- 保存方法
- 原産国名
- 輸入者の氏名または名称および住所
- 栄養成分表示
- アレルゲン
このうち輸入者の名称と住所は、輸入した事業者が責任者として表に出るということです。ラベルは単なる翻訳作業ではなく、責任表示だと捉えたほうが実務に近いといえます。
アレルゲンは義務8品目と推奨20品目
最も見落とせないのがアレルゲン表示です。発症数と重篤度から表示の必要性が高いとされる特定原材料8品目は、すべての加工食品で表示が義務づけられています。
- えび・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生(ピーナッツ)
表示漏れがあれば法令違反です。これとは別に「特定原材料に準ずるもの」として推奨20品目があり、こちらは法的義務こそないものの、消費者の安全確保のために表示することが望ましいとされています。
くるみが義務化された経緯
8品目という数字は固定ではありません。くるみは推奨品目から義務品目へ移された成分です。過去の資料や古いテンプレートを流用すると、現行の義務品目を取りこぼすおそれがあります。ラベル作成のたびに現行基準を確認してください。
実務で詰まりやすいところ
- 原材料の粒度 — 原産国の表示が「ミックススパイス」のようにまとめられていると、日本の基準では分解が必要になる
- コンタミネーション — 同一ラインで特定原材料を扱っている場合の注意喚起
- 栄養成分の数値 — 分析値の根拠を求められることがある
- 賞味期限の表記形式 — 年月日の順序が国によって異なる
いずれも製造元から資料を取り寄せないと埋まりません。船を手配してからでは間に合わないため、仕入れを決める前にラベル案を一度作ってみることをお勧めしています。そこで足りない資料が洗い出せます。
弊社では賞味期限管理と日本語ラベル対応(表示確認を含む)を仕入れ代行とあわせて承っています。
参考にした一次情報
※ 本記事は制度の概要をまとめたものです。表示基準は改正されます。実際のラベル作成にあたっては最新の一次情報をご確認ください。